SAP BIツールのランキングを解説(vol.41)

  • 公開日:2021.08.24

昨今、企業の経営環境が大きく変化しており、データドリブン経営といわれるようにデータに基づき将来動向を予測する目的でBI(ビジネス・インテリジェンス)のニーズは高まっています。
また、ユーザ部門自身で柔軟かつ迅速にデータ分析を行うニーズとセルフサービスBIツールにより利用層も拡大しています。

本ブログでは、インターネット検索で様々なBIツールのランキング記事が掲載されている中で、弊社のこれまでの経験から、SAP ERPとの連携実績が多い代表的なベンダーのBIツールをピックアップしてご紹介いたします。
また、SAP BIを検討する上での課題についても解説いたします。

SAP連携を実現するBIツールベンダーのランキングは?

インターネットで「BIツール ランキング」で検索すると様々なサイトで、BIツールのランキングや比較記事が参照できます。
このランキングに登場するBIツールの中から、SAP ERPとの連携という観点を考慮し、次の4社のBIツールをピックアップしてご紹介いたします。

  1. SAPジャパン株式会社
    製品名: SAP Analytics Cloud、SAP Business Objects Business Intelligence
  2. ウイングアーク1st株式会社
    製品名:Dr.Sum 、Motion Board
  3. Tableau Japan株式会社
    製品名:Tableau
  4. 日本マイクロソフト株式会社
    製品名:Power BI

【ランキング】SAP連携を実現する BIツールベンダー SAPジャパン株式会社

製品名: SAP Analytics Cloud、SAP Business Objects Business Intelligence

SAPジャパンは、最新のERP製品である「SAP S/4HANA」の導入と共に、「SAP S/4HANA」で蓄積されたデータや外部システムのデータを統合的に分析するため、パッケージソリューションの「SAP Business Objects Business Intelligence」、SaaSの「SAP Analytics Cloud」を提供しています。

「SAP Business Objects Business Intelligence」は、データのレポーティング、ビジュアル化、共有機能が一元化されたスイートです。
SAP Business Technology Platform のオンプレミス BI レイヤーとして、いつでもどこからでもデータから有用なインサイトを引き出します。

「SAP Analytics Cloud」は、BI、拡張分析、予測分析、プランニング機能が統合されたクラウド環境を提供しています。
SAP Business Technology Platform のアナリティクスレイヤーとして、企業全体を網羅する高度なアナリティクスをサポートします。

参照元URL:SAP Business Objects Business Intelligence
https://www.sap.com/japan/products/bi-platform.html

参照元URL:SAP Analytics Cloud
https://www.sap.com/japan/products/cloud-analytics.html

【ランキング】SAP連携を実現するBIツールベンダー ウイングアーク1st株式会社

製品名:Dr.Sum 、Motion Board

ウイングアーク1stは、データの集計、分析、可視化。意思決定支援というデータ活用の一連の流れをカバーするソリューションとして、集計・分析プラットフォームの「Dr.Sum」、BIダッシュボードの「Motion Board」を提供しています。

「Dr.Sum」は基幹システム、ファイル、IoTなど、社内に散在するあらゆるデータを収集し、リアルタイムで処理、高速で集計し、加工が可能なデータベースエンジンを核とし、そのデータを分析・可視化することで、ビジネス戦略における素早い意思決定を支援します。
「Motion Board」は、データを集約・可視化し、アクションにつなげるBIダッシュボードのサービスで、パッケージ版とクラウド版の2種類の提供形態が用意されています。

参照元URL:Dr.Sum
https://www.wingarc.com/product/dr_sum/index.html

参照元URL:Motion Board
https://www.wingarc.com/product/motionboard/index.html

 

【ランキング】SAP連携を実現するBIツールベンダー Tableau Japan株式会社

製品名:Tableau

米Tableau Softwareが、2019年8月に米Salesforce.comに買収されました。
それに伴い日本における販売体制も強化し、日本のセールスフォース・ドットコム社と一体となったマーケティング活動を行っています。

「Tableau」は。お客様がデータを見て理解できるよう、ビジュアル分析を重視したプラットフォームです。
ビジュアルベストプラクティスが組み込まれており、分析フローを中断させることなくデータ探索を無制限に行うことができます。

また、Salesforce.comのグループ企業になったことで、Einstein AI等を活用したイノベーションを支援します。
Tableau CRM (旧称 Einstein Analytics)を活用し、Salesforce CRMユーザに実用的なインサイトとAIドリブンな分析を提供します。

参照元URL:Tableau
https://www.tableau.com/ja-jp

【ランキング】SAP連携を実現するBIツールベンダー 日本マイクロソフト株式会社

製品名:Power BI

日本マイクロソフトの「Power BI」は、「Desktop」、「Pro」、「Premium」、「モバイル」、「Embedded」、「Report Server」と様々な製品ラインナップが用意されています。

「Power BI」は、セルフサービスとエンタープライズのビジネス インテリジェンス (BI) 向けのスケーラブルなプラットフォームを使用し、データをビジュアルに可視化することで、データからより深いインサイトを導き出します。
操作性が「Excel」と近く分かりやすいことや、「Office」製品や「Azure」との連携性の高さなどが評価されており、日本マイクロソフト製品の既存ユーザを主体に導入が進んでいます。

また、最近ではAzure Synapse Analyticsといったデータ統合、エンタープライズ データ ウェアハウス、ビッグ データ分析が一つになった制限のない大規模な分析プラットフォームのフロントBIツールとしても活用されています。

参照元URL:Power BI
https://powerbi.microsoft.com/ja-jp/

 SAP ERPとの連携におけるBIツールを検討する上での課題

SAP ERPのデータを活用する上で、次の3つの課題があります。

  1. SAP ERP独特の特殊データ
    単純にデータエクスポートしただけでは使用できない。
  2. 日々蓄積される業務データ
    全件データ転送を続けると、すぐに運用に限界が来る。
  3. 独特のプログラム言語ABAP
    単純なデータエクスポートにも工数がかかる。

SAP ERPのデータやテーブルの構造は非常に複雑にできていますので、適切なデータを分かり易い形で抽出・整理することがSAP ERPのデータ利活用における重要な要点であると考えます。

まとめ

本記事では、インターネットで検索できるBIツールベンダーのランキング記事の中から、SAP ERPとの連携実績を考慮して4社をピックアップしてご紹介しました。
特にSAP ERPとの連携におきましては、前述に挙げた3つの課題が内在しているため、単にBIツールを導入しただけでは期待している成果につながらないことが予想されます。
そのため、これらの課題を解決にむけてSAP ERPからのデータ抽出ツールとして弊社のBusinessSPECTREを活用し、上記に挙げたBIツールを併用するという事例が多数ございます。
その事例のひとつを弊社ホームページでご紹介していますので、よろしければご覧いただければ幸いです。

[事例講演]フルノの「データの民主化」~フルノがEMPHASIGHTを選んだ理由~
https://inv.dentsusoken.com/erp/casestudy/furuno__2

また、当サイトでは、SAP BIやBIテンプレートについて情報収集されているSAP ERP
ユーザに向けて、有益な資料をご用意しております。
ダウンロード資料の「BusinessSPECTRE 基本ガイドブック」は、SAP BI構築のためのヒントが見つかります。
ぜひ、ダウンロードページより一度資料をご覧ください。

◆ 資料ダウンロード:https://erp.dentsusoken.com/download

◆ お問い合わせ:https://erp.dentsusoken.com/inquiry/

本記事は2021年8月2日の情報を基に作成しています。製品・サービスに関する詳しいお問い合わせは、各製品・サービスベンダーのサイトからお問い合わせください。