SAP認定コンサルタント資格とは?(vol.76)

2022.7.11

SAP ERP Central Component(以下、ECC)6.0のメインストリームサポート終了が2027年に迫り、各SAPユーザ企業のSAP S/4HANA移行プロジェクトが活況となっています。その一方、移行プロジェクトで必要なSAPコンサルタントの人材不足が大きな問題となっており、SAPコンサルタントの価値が高まってきています。

そこで本ブログでは、SAP関連プロジェクトに従事する上で取得が推奨されているSAP認定コンサルタント資格について、資格の取得方法や取得にむけた学習方法などを解説します。

SAP認定コンサルタント資格とは?

SAP認定コンサルタント資格とは、SAP社がSAPシステムに関する知識と技術を習得していることを公式に認定する資格です。SAPシステムの導入やSAP S/4HANAコンバージョンなどのSAP関連プロジェクトに従事する場合、この資格の習得が推奨されています。SAP認定コンサルタント資格を取得することで、次のようなメリットを享受できます。

  • SAP認定コンサルタントとして、世界中で通用する技術や知識を有していることが認知される
  • SAP関連プロジェクトでお客様から信頼を得ることができる
  • 収入アップやキャリアアップにつながる

現在、150以上の試験が最大9種類の言語で提供されており、3種類の認定資格があります。

  • アソシエイト認定資格
    SAPの幅広いソリューションの基本的な知識とスキル要件をカバーしているかを測る認定資格
  • スペシャリスト認定資格
    アソシエイト認定資格に加えて、各モジュールの具体的なスキルや知識に焦点を当てている認定資格
  • プロフェッショナル認定資格
    実プロジェクト経験や実業務プロセスに関する知識など、SAPソリューションに関する詳しい理解を必要とする高度な認定資格

また、SAPはソフトウェア製品であるため、ソフトウェアのバージョンアップにより新しいバージョンの認定資格もリリースされます。サポート期間内のソフトウェアバージョンについての認定資格であれば有効ですが、サポート期間外になってしまった場合は、最新バージョンの認定資格を取得する必要があります。最新のSAP S/4HANAでは、オンプレミス版とクラウド版の認定資格が提供されており、オンプレミス版は年1回、クラウド版は年2回(2022年5月時点)、バージョンアップが行われるため、それと同時にそれぞれ新しいバージョンの認定資格もリリースされます。
※クラウド版の認定資格については、Stay Currentという仕組みで差分のみ出題される試験に合格することで認定資格の更新が可能となります

SAP認定コンサルタント資格の受験方法

SAP認定コンサルタント資格を受験するためには次の手順が必要となります。

  1. SAP公式サイト(SAP Training and Adoption)より、SAP Global Certification Online Exam(CER006)という受験チケットの購入する
    このチケットは購入時から1年間有効で、受験回数に応じて1回分のチケットか6回分セットのチケットを購入することが出来ます
  2. 上記の公式サイトからアクセスできるCertification Hubにて取得予定資格の試験予約を行う
    30分単位で時間指定が可能です。試験予約が混み合うと希望時間での受験が出来ない可能性があるため、余裕を持った試験予約を推奨します。
  3. 予約を行ったCertification Hubからオンライン試験を開始する
    受験時間が近づくと、予約リスト画面から受験開始ができるようになります。
    オンライン形式の試験のため場所は自由ですが、不正を防ぐためWebカメラ/マイクをオンにし、試験監督とコミュニケーションを取ったり、机上に受験用PC以外何も置いていないことを証明する必要があるので、所属会社の会議室等の利用を推奨します。また、試験監督とは英語でコミュニケーションを取る必要があるので注意が必要です。

SAP認定コンサルタント資格の学習方法

SAP認定コンサルタント資格の取得に向けた学習方法としては、次の2種類の方法があります。

  • SAP Learning Classを受講する
    SAP Learning ClassとはSAP社が提供するトレーニングサービスで、経験豊富なSAP講師から試験合格に直結する知識やスキルを学ぶことが出来ます。また疑問点があれば、すぐに講師に質問できるため、効率良く知識を定着させることが出来ます。現在、SAPラーニングセンターで実施される対面型トレーニングとリモートでのオンライン形式のトレーニングが提供されています。SAP公式サイト(SAP Training and Adoption)より申し込むことが可能です。
  • 独学で学習する
    独学で学習するにはSAP Learning Hubを用いた学習がおすすめです。
    SAP Learning HubとはSAP社が提供している有料の学習コンテンツで、24時間365日いつでも自分の好きなタイミングで学習を進めることが出来ます。
    ※SAP Learning Hubについては、「SAPを学習するには? ~SAP Learning Hubのすすめ~(vol.75)」で詳しく解説しているので、是非、こちらをご参照ください。

以上、2種類の学習方法をご紹介しましたが、これらの方法で学習した内容を定着させるには、実プロジェクトの中でSAPに触れることも非常に重要です。実プロジェクトにおいて実際にSAP上でどのように操作を行うのかを確認し、SAPトレーニングや独学で学習した知識をさらに定着させることが出来ます。

SAP認定コンサルタント資格では同じソフトウェアバージョンの試験は3回までしか受けることが出来ません。そのため、3回不合格となった場合は次のソフトウェアバージョンがリリースされるまで受験ができなくなってしまいます。そのような事態に陥らないためにも、上で挙げている学習方法などでしっかりと試験合格に向けた準備をしましょう。

SAP認定コンサルタント資格取得数

パートナー別SAP認定コンサルタント資格取得数および取得者数についてはSAP公式サイトで確認することが出来ます。多くのコンサルティングファームやSIer企業が名を連ねており、弊社ISIDも総資格数90(2022年4月末時点)で一覧に掲載されています。

まとめ

SAP認定コンサルタント資格を取得することで、世界中で通用する技術や知識を有していることが認知され、SAP関連プロジェクトでお客様から信頼を得ることができ、さらには収入アップやキャリアアップにも繋げることができます。

また、冒頭でも述べた通り、SAP ECC6.0のメインストリームサポートが終了する2027年に向けてSAPコンサルタントの人材不足が問題となるため、SAP認定コンサルタント資格は非常に重要な資格と位置づけることが出来ます。

ISIDでは、SAP認定コンサルタント資格を保有している技術者による「SAP S/4HANA移行トータル支援サービス」をご提供しています。SAPエンジニア不足にお悩みの方は、是非、ISIDへお声掛けください。